アルゼンチンタンゴの歴史
南米アルゼンチンでタンゴが生まれたのは、およそ100〜150年ほど前だと言われています。
ブラジルにも近い、南米アルゼンチンのブエノスアイレス周辺の港町には、
開拓のためにヨーロッパから移住してきた人々や、アフリカからきた黒人の労働者たち、
もともとこの土地に暮らすインディオの人々が集まっていました。
新しい土地を新天地として開拓する人々の不安や、そのための労働に対する不満などさまざまな思いが、
集まったたくさんの人と文化と混ざりあってできた音楽であり、そのダンスがタンゴの始まりです。
そういった環境の中うまれたタンゴははじめ、ギターや樽のパーカッションに合わせて、
船乗りや娼婦などが踊っていたことから、あまり良いイメージはなかったようです。
しかし、社交場となっていたさまざまな場所で男女が混ざり合って踊るうち、
男女のペアで踊るという形になり、そのきらびやかなイメージとともに発展していったようです。
こうしてできた、タンゴは黒人の労働者や、インディオのラテン系のリズムとヨ
ーロッパのクラシカルな雰囲気が上手くまざりあっている音楽・ダンスといえるのではないでしょうか。
こうしてアルゼンチンであっという間に盛んになったタンゴに、
バンドネオンというアコーディオンのような楽器が伴奏に加わったことで、
よりメロディーがしっかりしたものに変化していきました。
今では、このバンドネオンはタンゴには欠かせない楽器となっています。
その後、タンゴがうまれてから40年ほどした頃にはバンドネオンのほかにピアノも加わり、
リズムとダンスがメインだったタンゴに歌詞のある歌が付くようになりました。
こうして現在のアルゼンチンタンゴが出来上がっていったのです。
タンゴ・ダンスの種類
タンゴといって日本人の多くが思い浮かべるダンスは、社交ダンスの「タンゴ」ではないでしょうか。
一般的にタンゴと言われるものは大きく分けて、3つに分けることが出来ます。
■アルゼンチン・タンゴ
アルゼンチンタンゴは、アルゼンチンのブエノスアイリスでうまれここで発展していったダンスとその音楽です。
男女がペアになって円を描くように回りながら踊ります。
アルゼンチンタンゴのリズムは、2/4拍子や4/8拍子で踊るものと
3拍子のタンゴワルツと言われるものなどがあり、
とても鋭い感じのあるスタッカートのきいたリズムで打楽器をいれて演奏されます。
また2拍子で踊る、「ミロンガ」というタンゴの踊り方もあり、
アルゼンチンの中で素晴らしいとされている、タンゴダンサーは「ミロンゲーロ」と呼ばれています。
■コンチネンタル・タンゴ
コンチネンタルタンゴは、始めにアルゼンチンで生まれた「アルゼンチンタンゴ」が、
ヨーロッパに渡り、発展したスタイルのタンゴです。
キレと脈動感一杯のアルゼンチンタンゴより、上品な感じになっています。
バンドネオンではなくアコーディオンが使われることが多く、ダンスホールなどで踊られています。
このコンチネンタルタンゴは、クラシカルな音楽もあり社交ダンスのタンゴとしても有名です。
日本人が一般的に思い浮かべるのは、このコンチネンタルタンゴが多いようです。
■ショー・タンゴ
アルゼンチンタンゴは、ペアを組んでいる男女がお互いの心を通わせてお互いをリードしながら踊るダンスですが、
それが発展して観客に見せるためのダンスになったものを「ショータンゴ」と呼んでいます。
ショータンゴは、元々のタンゴの特徴である情熱や切なさを男女の身体を使って
ダンスフロアー全体を動きまわって表現しています。
ですから、ショータンゴは見ているだけでも圧倒されるものがあります。
タンゴを楽しむ
社交ダンスブームの影響もあり、タンゴのレッスンをしているダンス教室も増えています。
タンゴダンスを題材にした「タンゴ 冬の終わりに」は、大変人気のあるお芝居で、
使われている音楽も素敵です。
ダンス教室でタンゴのレッスンを受けに行く時間がない人でも、
タンゴ音楽やお芝居の踊りを見るだけでも、情熱的なタンゴの魅力が伝わってくると思います。
日本人で有名なタンゴ音楽の演奏家に「小松亮太」さんという人がいますが、
この人のタンゴ音楽は日本人にも大変馴染みやすく、でもとても心地よい音楽ですので、是非一度聴いてみてください。
タンゴの映画には、「ラスト・ダンス・イン・パリ」や「タンゴ」という有名な映画もあります。
意外と身近にあるタンゴを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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